ナチュラル・オーガニックコスメブランド「WELEDA」の100周年を記念して制作された特設サイトにおいて、「Air（大気）」をテーマとしたアートワークを担当しました。本プロジェクトでは、ブランドが長年大切にしてきた「自然との共生」という理念を視覚的に伝えることを目的としており、私はその中で“大気”をテーマにしたストーリーを担当し、物語の主人公には「大気の精霊」を設定しました。透明感や軽やかさを持ちながらも、どこか人間的な表情やしなやかな動きを備えた精霊は、空気そのものの存在を象徴しています。彼女の旅を通して、私たちが日常で無意識に吸い込み、生命を支えている大気がどれほど尊いものであるか、そしてそれがいかに汚染によって脅かされているかを表現しました。色彩のバランスを駆使することで、大気の美しさと危うさを視覚的に際立たせています。全体を通じて、「大気は目に見えないが、常に私たちの生命を支え、自然と人間をつなぐ存在である」というメッセージを込めました。WELEDAのブランド精神と重なるように、自然環境に対する気づきや感謝を促すきっかけとなるアートワークを目指しています。この作品を通して、人々が改めて大気の尊さに思いを寄せ、持続可能な未来について考える一助となることを願って制作しました。